【平成俳人叢書】
句集/葱坊主
著者/杉 直樹
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)
西ひがし教へを乞ふや葱坊主
傘寿を記念しての第一句集。「青雲」終刊後、平成十七年「鹿火屋」に入会。以後、平成二十七年までの間に詠んだ中から、三〇〇句を厳選収録。
【オリジナル句集】
句集/旅鞄
著者/石橋みちこ
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
子安講は笑つてばかり蓬餅
市井に哀歓とともに生きる女人たちを屈託なく描写したこの句の息遣いはどうだろう。さながらに子安講の神さま木花開耶姫(このはなのさくやひめ)が、祀られたままに偕に笑いさんざめいているかのようだ。まことに一箇の春の風味のような嬉しい一句だ。
【俳句ライブラリー】
句集/冬銀河
著者/江藤多伎
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)
妻の座を捨てし流転の冬銀河
作者の強靭な意志は、まさに流転の人生によって与えられたものであろう。人生の深淵の闇をいくたびも潜り抜けたことによって、付与されたものに違いない。光を求めて、作者は今も歩み続ける。
【ベストセラーシリーズ】
句集/花行脚
著者/松尾千代子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2476円(税抜き)
生かされて夫と二人の花行脚
この一句が彼女の今の生の全てであろう。杖をつき歩きゆく後ろ姿から、二人が共に生きてきた歳月が桜の花びらとなって見えてくる。「同人」俳誌一千百号『句は人なり』という月斗先生の詩塊を表題とした合同句集の中から、松尾千代子さんの一言を記す。「俳句により生かされている私である。命ある限り俳句を続けたい」
【平成俳人叢書】
句集/門田
著者/寺田達雄
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
百二百門田の宙の赤とんぼ
門田とは、屋敷地の地続きにある田圃のことです。大事な存在である門田は、私を育ててくれた原風景だと思っています。
【ベストセラーシリーズ】
句集/双樹の欅
著者/河野哲也
判型/四六判上製/カバー装
価格/2476円(税抜き)
初蝉の声澄みわたりはろかなり
その年初めての蝉の声を耳にしつつ人生を振り返り、俳句を作り始めてからの日々を顧みているように思われる。今、俳句を続けたことに創造の喜びを感じ、自分にめぐり会うことのできた満足感があったならば、共に慶びたい。