【その他】
句集/延廣禎一歳時記
著者/延廣禎一
判型/文庫版並製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)
をかし・不思議・ふっきれの俳句観
本歳時記はご遺族の快諾を受け、「槐」俳句会有志の参加によって編まれたものであります。故延廣禎一氏の在籍された平成五年より平成二十五年までの約二十年間の作品を「槐」誌のバックナンバーからゆかりの会員の手により収録いたしました。
【オリジナル句集】
句集/遠郭公
著者/細原順子
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)
遠郭公径は二つに岐れゐて
阿蘇の麓の目的地でバスを降りたその時、突然郭公が鳴きながら裾野に広がる棚田の上を渡っていった。遠い空の彼方に消えた後も澄んだ声が耳に残った。一瞬立ち止り、ここから道は二つに分かれている、選んだ道を迷わず行く郭公の直情径行に息をのむ思いだった。聴覚と視覚が同時に捉えた至福の風景にこの句が生れた。
【オリジナル句集】
句集/大和三山
著者/宮平知三
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
遠花火大和三山あらはるる
決して物欲しそうでなく、穏やかで物静かな声調でありながら、対象の本質を捉えている。これがこれまで培われた気質なのであろう。どの頁を開いても、知三氏の暖顔と、ゆったりとした言葉が出てくる句集と言えよう。
【平成俳人叢書】
句集/青胡桃
著者/永井みよ
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
ボタン数多小筥につまり小鳥来る
みよさんの句は、生命の充溢状態だけが創作と結びつくという風で無く、かなり自分の心まかせの気楽さの勝るところがあり、そこのところの、余り完璧を意識しないさらっとした点に特有の持味を持っている。緊密さのなかから一脈の自分をそのまま表出する一つの活力が、いきいきと生マに感じられる。
【オリジナル句集】
句集/真青
著者/抜井諒一
判型/四六判並製/カバー装
価格/1667円(税抜き)
真青なる闇に触れたる蛍の火
自然から得た直感を、それがいかに微弱なるものであろうと、逃さず一句にすることを心がけてきた。作の出来、不出来や評価などよりも、心の動きを素直に表現出来ているか、その一点を大切にしてきたつもりである。
【オリジナル句集】
句集/墨縁
著者/岡崎桜雲
判型/菊判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
一管の筆を命に去年ことし
かつて何人かの方に「筆書きの句集などあっても」と言われていたことを思い出し、そこで一寸試し書きをしているうちに、「今回はこれで」という気持ちになってしまいました。