新刊情報 – ページ 64

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雨曜日

【オリジナル句集】
句集/雨曜日
著者/広瀬ちえみ
判型/四六判並製/カバー装
価格/2300円(税抜き)

うっかりと生まれてしまう雨曜日

かつて誰もが覗かずにいられない広瀬ちえみの沼があった。長い時をかけて木立が繁り、今は沼は見えない。ちえみを探したければ、旅をしてそこに行けばいい。

中西ひろ美
風 あ・うん

【オリジナル句集】
句集/風 あ・うん
著者/榮田しのぶ
判型/四六判上製/カバー装
価格/2400円(税抜き)

肥後に来てばらけ始めた鰯雲

〈あうん〉は最初と最後のように、相対する二つのものについていう語とある。それを表題に取り入れた榮田は、わが内なる何を相対するものとして捉えているのであろうか。その確執を調整し、調和を図るべく作動させたのが、〈風〉であろう。常に揺れる、その揺れを自らの〈うた〉としたのだ。

星永文夫(本書より)
花しぐれ

【オリジナル句集】
句集/花しぐれ
著者/稲井爽秋
判型/四六判上製/カバー装
価格/2800円(税抜き)

花しぐれしぐれて花の闇深む

私の生きて来た足跡を”有季定型”の俳句で残そうとするものである。

「あとがき」より
花の城

【俳句作家選集】
句集/花の城
著者/廣﨑龍哉
判型/四六判上製/カバー装
価格/2600円(税抜き)

銃眼の三角四角花の城

第三句集『花の城』は、最近の十年間に作った数多くの句の中から三〇〇句に絞って取りまとめたものである。小田原城の掘割を取りまく満開の桜、白壁には三角や四角銃眼があり、死線を空に向けると白亜の天守閣が青空に聳え立っている。感動のひと時、至福のひと時であった。

本書より
泥遊び

【オリジナル句集】
句集/泥遊び
著者/松本公節
判型/四六判上製/カバー装
価格/2800円(税抜き)

泥遊び好きで還暦代田搔く

氏は真摯な農の人であり、真摯な田園詩人である。

阿部正調
蛍

【オリジナル句集】
句集/蛍
著者/西川豊子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2000円(税抜き)

重さなき蛍わが掌を灯しけり

蛍に照らし出された著者の掌には、著者の人生そのものが象徴されている。重さも無い小さな蛍と著者は心を通い合わせているのだ。対象に対する温かい視線のあればこそ感受することができる境地であり、また詠むことができる作品である。その他にも境涯を詠んだ句や、身辺を詠んだ句にも佳句が多く見られる。

才野 洋