新刊情報 – ページ 63

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白き船

【オリジナル句集】
句集/白き船
著者/國澤晴子
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

ジングルベル湖岸に白き船が着き

この句集は、今は亡き大井雅人先生にご指導いただき、主宰誌「柚」と共に歩いてきた十七年余りの間の、折々の記録ともいえるような句を収めたものです。先生のお教えには程遠い未熟な句ではありますが、どれも、その時々の情景のはっきり記憶に残っている懐かしい句ばかりです。

「あとがき」より
波音

【オリジナル句集】
句集/波音
著者/金子恵美
判型/四六判並製/カバー装
価格/2200円(税抜き)

朝寝してきのふと同じ波の音

第二句集『波音』を編むことは、私の気持ちの張りとなり元気の源となり、楽しかった。「俳句は人生の杖」「俳句は自由」、私の二人の師の言葉である。

「あとがき」より
ふふむ

【オリジナル句集】
句集/ふふむ
著者/橋本 薫
判型/変形判並製
価格/1500円(税抜き)

子にさくら子の子にさくらまたあした

笑いと涙にあふれた純真な句集であり、作品を通して橋本薫さんという難波の女性の情の濃さを改めて知る。孫を見守り、親を看取る日常を作品にすることは、つまり生と死という人生の根本主題と取り組むことである。俳句という詩で何を詠むかといえば、究極的に人間を含めた自然を通じての命の讃美を詠い上げることに他ならない。

坂本宮尾
俳句難読用語辞典

【その他】
句集/俳句難読用語辞典
著者/西山惠二
判型/変形判並製
価格/2000円(税抜き)

俳徒にとって披講は鬼門。この無念さ、不安を解消

「俳句によく用いられているが難しい」「何となく意味の見当はついても読めない」難読三九四八語とその読みを収録

天泣

【和華双書】
句集/天泣
著者/庄司久美子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2100円(税抜き)

天泣の大地七色龍の玉

日常を素材とした句が主流で、とりわけ俳味豊かな取合せに作者の感性が発揮されているのが印象的である。全体を通して、三十年余り俳句を続けてきた心の余裕が伝わってくる句集であると感じた。

高橋将夫
千年の花

【女性俳人精華】
句集/千年の花
著者/福山千代子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

樹幹より千年の花噴き出せり

長い歳月を経て苔が生じ荒涼とした樹幹、その老いた姿からは思いもよらぬほどの花が溢れるように咲き出たという句である。おそらくこの世のものならぬ神秘的な美しさを宿した花であったことだろう。

村上鞆彦