新刊情報 – ページ 23

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泣かせ節

【俳句作家選集】
句集/泣かせ節
著者/久光良一
判型/四六判上製/カバー装
価格/2600円(税抜き)

杖の音が聴きたいお帰りと言ってやりたい

妻を失って一人になった男が、妻の死を乗り越えて生きてきた三年に及ぶ過程の記録です。自由律俳句は詩の極限です。その極限をきわめるためにも、生きている限り詩情を持ち続けることをモットーにして、探求を続けてゆくつもりです。

(「あとがき」より)
雪國

【オリジナル句集】
句集/雪國
著者/赤川誓城
判型/四六判上製/カバー装
価格/3500円(税抜き)

白鳥の雪の嶺より白く飛ぶ

在りし日の中川一政先生とのお付き合い、何時も優しく、而も、懸命な姿に接することも無くなったが、誰として真似の出来ない先生とのお付き合いを偲び、馬齢を重ねて九十七歳、奇しくも、句集ができるとは、先生も喜んでいるだろうと思う。先生は九十七歳で他界されたが、思うに、只の画家ではなかった。幸いと言うか、昔々、深くお付き合い頂いた文化勲章の中川一政画伯の絵をもってオリジナルな句集ができそうである。

稲屑火

【オリジナル句集】
句集/稲屑火
著者/八木 梓
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

稲屑火吹かるる赤さ村眠る

「稲屑火」は、その年の稲作も終り残った新藁や籾殻などを田畑で燃やし来年の堆肥にする、田終いの最後の仕事です。作者は「さくら」誌に「私の好きな秋の季語」として、時々行く信州・蓼科の農村の豊年風景を詠っています。心の中に燃える日の力を、豊穣への思いをも込めて句集の表題となさった句です。

いさ櫻子
葡萄

【オリジナル句集】
句集/葡萄
著者/田島佑子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

天空のいましづかなる葡萄かな

この一句を得たことを共に悦びたい。一句一句は淡々と静かに抑えた表現だが、内面は思いのほか激しいドラマが潜んでいるのではないだろうか。ゆれる田島さんの「しづかなる」心の祈りと共に、本集の見事な円熟を讃えたい。

森 潮
人生は「邯鄲夢の手枕」 目で見る句集&自分史

【その他】
句集/人生は「邯鄲夢の手枕」 目で見る句集&自分史
著者/?村元明
判型/変形判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

ダンディでありしは昔ちやんちやんこ

元明さんの句はおしなべて明るい。偏屈なところがない。ロマンの香りが漂って心地よい。これも多分、自信にあふれた生き方という土台の上に生まれたからに違いない。暗いこと、悲しいことが無かったはずはないが、それをあからさまに表現することはしない。

髙木暢夫(「序」より)
日立

【オリジナル句集】
句集/日立
著者/大竹多可志
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)

来し方を振り返る日や大夕焼

十八歳の時にふるさとの日立を離れ東京に来て五十七年、いつかは故郷の名の『日立』という句集を刊行したいと願っていた。いま第八句集として願いが叶ったのである。月並みではあるが、感無量の思いである。

(「あとがき」より)