新刊情報 – ページ 205

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寒昴

【その他】
句集/寒昴
著者/大塚洋子
判型/四六判上製・函入り
価格/2,667円(税抜き)

澄江師の星もまたたく寒昴

大塚洋子さんは先師の指導を忠実に守られて「多作多捨」「継続は力なり」を身をもって実行された。「風の道」の俳句作法である客観写生・花鳥諷詠を墨守し、叙景句を中心に俳句を学ばれた。掲句は先師松本澄江への信頼、そして師恩への感謝の気持の篤いものを詠んでいて読者特に「風の道」連衆への訴求力がある。

大高霧海(「序」より)
山桜

【オリジナル句集】
句集/山桜
著者/飯島昭子
判型/四六判上製・カバー装
価格/2,476円(税抜き)

元朝の空に大きく深呼吸

澄み切った朝空に、新年加齢のさわやかさに弾んだ作者の意気込みが素直に伝わって来る。 座五の「深呼吸」が限りない清澄な空を演出。 気宇壮大な秀作を生む。 平凡な措辞の中に希望に満ちた年初の姿が鮮明に浮かび出てうれしい。

淺野岳詩(「序」より)
菊咲いて

【オリジナル句集】
句集/菊咲いて
著者/河本遊子
判型/四六判並製・カバー装
価格/円(税抜き)

喪服着ることうとましき炎暑かな

この句に人生の出会いと別離を感じた。喪服を着るということは滅多にないことであるが「炎暑かな」には、耐える生き身の悲しさがあるのではないだろうか。

森田かずや(「序」より)
二十年

【その他】
句集/二十年
著者/林十九楼
判型/四六判上製・函入り
価格/2,762円(税抜き)

二十年という年号にこだわった。昭和二十年、ニューギニアの陸軍飛行師団指令部要員として身をもって戦争の無残さを体験し、辛うじて生還した。平成二十年、齢九十に達してなおのうのうと生きて年酒を酌む。慙愧これに過ぐるものがあろうか。俳句にかかずらって六十年、いつもそのことが心のどこかにあって、これで良いのかという思いがある。いわば慙愧の一篇ともいうべき命題となった。

(「あとがき」より)
写俳紀行文 /旅たびたび

【オリジナル句集】
句集/写俳紀行文 /旅たびたび
著者/鈴木貫一
判型/A4判変形並製・カバー装
価格/3,810円(税抜き)

白靴の一歩をゴビに降ろしけり

この作品集には落着いた静寂が漂い、そしてとても美しい。 きっと鈴木さんは、これからもますます、森羅万象すべてのものと人に、 心から敬虔な態度で接して生きてゆかれるのだと思う。

宮尾登美子
航海灯

【俳句作家選集】
句集/航海灯
著者/沖島孝光
判型/四六判上製・カバー装
価格/2,571円(税抜き)

六分儀もて測る船位置寒北斗

本句集は、沖島孝光さんが長年の七つの海に託してきた身も心も染み付いた潮っ気が抜けきらないうちに句集としてまとめたいという気持で決断されたという。正に「海」を愛し、恐れ、そして敬い、その中で必死に生きてきたひとりの男の生き様である。

能村研三(「序」より)