【イカロス選書】
句集/野水仙
著者/高橋悦男
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
海に沿ふ磯の小道や野水仙
句集名の『野水仙』は、わがふるさと下田市の瓜木崎に群生している珍しい水仙で、観光名物の一つとなっている。私は毎年、年末に帰省すると必ずこの水仙を見に行く。水仙は私にとってふるさとのシンボルであり、心の支えの一つになっている。
【オリジナル句集】
句集/水引草
著者/相馬聖子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
辿り着く九十の坂や水引草
老いてますます盛んという言葉があるが、私の身のまわりで言えば、それは相馬聖子さんのことである。聖子さんは今年九十二歳になられるが、このたび句集を出された。聖子さんの句集の特長は、九十二歳というお年にもかかわらず、句が若々しいということである。
【オリジナル句集】
句集/欅の芽
著者/岩本千鶴子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
白寿への余生は攻めぞ欅の芽
子どもたちが句集に眼を通す頃には、私は消えているであろう。顔すら記憶にないかもしれないなど、感傷に浸っている自分がいる。が、日本文化の短詩型俳句の永遠を確信している。それが世界に拡散しつつある世。だからこそ、平和の世を心から願っている。
【オリジナル句集】
句集/鷹柱
著者/淵脇 護
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
天涯の地に立て直す鷹柱
俳句も、鷹のように鋭く、また格調高く、句の立ち姿が美しくありたいと努めてきた。一方で句が鷹揚で、優しく、平明でありたいと願った。さらに欲張って、読んで楽しく、また生きる勇気をもたらすものでありたい。主宰する俳句雑誌「河鹿」は、令和七年三月、通巻三〇〇号に達する。感慨無量である。
【オリジナル句集】
句集/紙椿
著者/大浦郁子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2000円(税抜き)
修二会僧黙して造る神椿
奈良に春の訪れを知らせるお水取を前に、造花のツバキを作る「花ごしらえ」はいかにも春を心待ちにする人々の心が映し出された慣わしである。
【オリジナル句集】
句集/初蝶
著者/花田由子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
みぎひだり初蝶を追ふ女の子
句集名は、はじめて詠んだ みぎひだり初蝶を追ふ女の子 より採りました。日々のよろこびをことばで書き留めたい——という思いで「かたばみ」に入会して三十余年となりました。一歩一歩歩いてきた私の日記です。