新刊情報 – ページ 196

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寺田寅彦

【その他】
句集/寺田寅彦
著者/巻田泰治
判型/四六判並製/カバー装
価格/1905円(税抜き)

ユニークで豊かな鉱脈につながる物理学の新天地を、寅彦がどのようにして築いていったのかが本書を読んで合点がいった。それは漱石との交友によって培われた“真実を心眼で見抜く能力”と“句を詠む研ぎ澄まされた感性”によるものである。心酔できる良き師良き友を得ることは、人生にとって何にも優る宝である。

秋山 仁
夫婦箸

【オリジナル句集】
句集/夫婦箸
著者/菅原文子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

亀鳴くや一膳残る夫婦箸

句集『夫婦箸』は海を詠んだ句が多いが、花を詠んだ句も多くまた、最後の一句が示すように御主人への鎮魂の句集でもあり、その世界は広く深い。

高橋悦男
冬ざくら

【オリジナル句集】
句集/冬ざくら
著者/上達久子
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

哀歓も過ぐれば淡し冬ざくら

今は亡き父母を始め家族との日々を顧みるとき、胸に込み上げてくる懐かしさが痛いほど伝わってくる。ことに「冬ざくら」に託された思いは、この句を印象深いものにしている。句集名はこの句に起因すると聞けば、ひとしお胸に響くものがあるのを覚える。

阪田昭風(「序」より)
サハラの星座

【イカロス選書】
句集/サハラの星座
著者/泉田秋硯
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

サハラにて冬の星座を指なぞる

今や心に悩みや悔や不満は全くない程、全力投球の人生を送って来たので、イラクのウルやサハラ砂漠で見た日本の星の三倍位はある、すばらしい星々や、雲一つない満天の星座から句集名を拾った。

(「あとがき」より)
朧

【200句精選】
句集/朧
著者/鮫島いづみ
判型/四六判並製/カバー装
価格/1905円(税抜き)

仮幻解く鍵を落せり天の河

本句集の大きな特徴を言い添えておこう。それは、収録句が従来のもののように年代順・季節順に並んでいないことである。 原則として見開き2ページ4句を1つの単位として作品が並べられている。さながら1面ごとに1句の風景が描かれている四曲の屏風絵である。

佐怒賀正美
五秒前

【オリジナル句集】
句集/五秒前
著者/野田昌明
判型/四六判上製・函入り
価格/2667円(税抜き)

櫛田入り一番山笠(やま)の五秒前

祭りの緊迫した刻を捉えての句であり、作者の心意気の一句であろうと思うのである。

佐藤麻積(「序」より)