新刊情報 – ページ 190

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かはほり

【オリジナル句集】
句集/かはほり
著者/かはほり
判型/四六判並製/カバー装
価格/1714円(税抜き)

一句は 一つの姿である。 その姿は その句の作者の心である。

橋本鶏二
籠枕

【その他】
句集/籠枕
著者/村越化石
判型/菊判上製・函入り
価格/4500円(税抜き)

両眼の光を失い、両手の自由を奪われ、最近では健やかであった聴力すらもその力を弱めつつある。そのような状況の中で、一言の不平も言わず、不満も洩らさず、笑顔で「大丈夫だよ」と言い、「俳句が沢山出来るんだよ」と嬉しそうに言われ、時を惜しむようにひたすら句作に励まれる化石先生。ラジオも聴けない、たった一人の光のない殺風景なベッドの上で、一心に句作を続けられる化石先生の姿に、心が震えた。化石先生のそうした姿の中に、作家としての真の姿を見た思いがした。これが俳句を作ることなんだと教えらえれた。

三浦晴子(「跋」より)
走り雨

【俳句作家選集】
句集/走り雨
著者/久光良一
判型/四六判上製/カバー装
価格/2571円(税抜き)

山けぶらせやってくる走り雨の白い夏

俳句は大きな目で見れば、詩のジャンルに属するものであるから、ポエジーを何よりも大切にし、私なりの叙情の世界を作り上げたいというのが願いである。

(「あとがき」より)
でんがら餅

【オリジナル句集】
句集/でんがら餅
著者/相野暲子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

相野暲子さんの第二句集『でんがら餅』は、前の句集『菌山』よりも一層地に喰いこんで詠まれた作品に溢れている。句集名の『でんがら餅』は、深吉野の旧端午の節句の供え物の餅の名からとった。この句集は後世、民俗学の資料としても重宝されるに違いない。

茨木和生
永遠の駅

【オリジナル句集】
句集/永遠の駅
著者/中尾公彦
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

すばるとは永遠の駅なり竜の玉

中尾公彦は「銀河集」において、六か月間首位を連続して獲得し、「銀河賞」をストレートで受賞し、無鑑査同人となった。「河」の初登場から丸三年、最も短期間で無鑑査同人となったのは中尾公彦だけである。私は四年間の軌跡を辿り、彼の秀れた処女句集『永遠の駅』を眺め、深い満足感に浸れたことを倖せに思う。

角川春樹
すべて些事

【オリジナル句集】
句集/すべて些事
著者/谷山渓水
判型/四六判並製/カバー装
価格/1905円(税抜き)

私的でありながら普遍性をもつ句がベスト、という私の考えに照らせば、谷山さんの句群はそれに適う。足がしっかりと地について、目線はたゆまず対象を見据え、自身の情を溶かし込んでいく。その手練が凡手ならず、その時々の心の感度がよく伝わってくる、麗しく且つ爽やかな句集である。

笹倉 明