新刊情報 – ページ 189

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百花繚乱

【オリジナル句集】
句集/百花繚乱
著者/諸岡正明
判型/変形判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

私の写真について、診療や治療中の患者さんたちから、さまざまな批評や意見が寄せられることにより患者さんとの良いコミュニケーションがとれ、医師と患者の関係でなく、友人同士としての温かい人間関係が生まれるようになった。そんな時、写真に撮った場所等の説明を省くために、写真に俳句を付けるようにした。

(「あとがき」より)
手袋の色

【オリジナル句集】
句集/手袋の色
著者/髙橋句美子
判型/四六判並製/カバー装
価格/1714円(税抜き)

手袋の色いろいろに編んでゆく

句美子さんの俳句は、写生を重視するが、写生というよりも写実の句、それも日常生活の中から生まれた写実の句で、それが平明で、軽やかである。口語を多く使って、やや散文的であることに特徴がある。生活と俳句が不即不離の関係にあって、俳句が日常の生活から浮いていないのがいい。

高橋正子
箸文化

【平成俳人叢書】
句集/箸文化
著者/長谷川義二
判型/菊判上製・カバー装
価格/2667円(税抜き)

極東に箸文化あり雑煮祝ぐ

大きな句柄の句集を出版できることは喜びである。写生に徹するあまり、句が小さくなっている傾向が現代の俳句界にはある。義二さんの句はそれらとは別次元の句であり、悠然とわが道を行っている。それでいて俳句の核を外していない。

石井いさお(「序」より)
朴の青空

【オリジナル句集】
句集/朴の青空
著者/朴の青空
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

落葉して朴の青空広がりぬ

俳句は見た「物」をそのまま写生するという。 「そのまま」とは何か。 それは見た「物」の奥にある「いのち」に触れることではないか。

大坪景章
夕鶴忌

【その他】
句集/夕鶴忌
著者/角川春樹
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

夕鶴忌去りゆくものに追ひつけず

芭蕉が終生の課題とした「軽み」とは、日常性の中に詩を求め、日常の言語(口語、俗語を含む)をもって表現をする手法であり、道であるが、詠み手と読み手が倖せになる作も、現代の「軽み」ではないかと近頃では考えるようになった。

(「あとがき」より)
秘密

【オリジナル句集】
句集/秘密
著者/西山貴美子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

朧夜の人か杭かと問はれけり

朧の濃い夜、やや離れた所に黒い物が立っている。人が居るのだろうか、それとも突っ立ている大きな杭なのだろうか。そこまでは普通のやや怪しげな写生であるが、「問はれけり」という下五が面白い。作者と誰かとの会話である。私が進めている第三の自我が影の様に現れる秀作である。

星野紗一