新刊情報 – ページ 167

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天田愚庵の生涯

【その他】
句集/天田愚庵の生涯
著者/川嶋隆史
判型/四六判並製/カバー装
価格/1429円(税抜き)

愚庵没後百十年を経て――

私は吟行会とは別に計画を立て、天田愚庵にかかわりをもつ寺を巡礼のように訪ねながら回向したが、その折貴重な史実や遺墨にふれて、点が線に繋がるところがあった。(中略) 後に、「京都における愚庵」と題し小文を書いたが、事歴を追うことに力点があって、その日その時の愚庵の表情が描けていないことを痛感したばかりか、いくつかの補足・訂正箇所があり、決して満足できるものではなかった。『天田愚庵の生涯』は、それらの反省をふまえ、改めて天田愚庵に近づきたいと思ったものである。

生々流転

【俳句ライブラリー】
句集/生々流転
著者/西本 幸
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)

蓮枯れて流転の力根に残す

「流転の力」に到達した洞察力、さらに「根に残す」の発見で蓮の生命力が生き生きと甦り、脱帽に価する名作となったのである。

三枝青雲
母の家

【俳句作家選集】
句集/母の家
著者/折原ゆふな
判型/四六判上製/カバー装
価格/2571円(税抜き)

身ほとりに母の来てゐる夕蛍

見守り、手をさしのべて、存分に生きていただいた母。その母への愛惜。その愛が本句集の底流をなしていることは言うを俟たない。感動の一書である。

落合水尾(「序」より)
花象

【その他】
句集/花象
著者/塚原 哲
判型/四六判上製・函入り
価格/2762円(税抜き)

今まであまり書棚の本を手に取ったことがなかったのですが、片付け始めてあまりにも多い本や雑誌、その他の資料に、主人の俳句への情熱や、拘りが少しわかったような気がいたします。男の隠れ家のような空間で、俳句三昧の生活を送り、夕方からは自宅で家庭的な生活も少し味わい、贅沢で幸せな晩年だったのではないかと思っております。

塚原貞子「あとがき」より
佐保姫

【オリジナル句集】
句集/佐保姫
著者/秋山幸子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

故郷の野川細りて草の花

「野川細りて草の花」は、いかにも平凡な措辞だが、そこには故郷を離れた年月があり、肉親や友人、土地への愛情があり、さらに記憶と現実との違いに驚く自分までもが表出されているのである。まことに尊い「草の花」ではないか。

山本一歩(「序」より)
愛の泉

【その他】
句集/愛の泉
著者/小川 愛
判型/新書判並製・カバー装
価格/1800円(税抜き)

今生きて生かされ木の芽風に立つ

愛さんの生命力の強さに加え、まわりの方々の並々ならぬ愛の支えがあればこそ。信仰と俳句と心厚き人々に囲まれた生活が長くつづきますように。

名村早智子