新刊情報 – ページ 159

  • HOME
  • 新刊情報 – ページ 159
風の中より

【オリジナル句集】
句集/風の中より
著者/会田仁子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

萩白し風の中より切つて来し

庭には樹齢八十年程の白萩の叢があり、背の高い仁子さんを遥かに越える程の萩叢の前に、折々立って俳句を作られたと伺った。まさに花鳥諷詠の勉強を真摯に続けてこられた仁子さんならではと思っている。

稲畑汀子
水ゑくぼ

【オリジナル句集】
句集/水ゑくぼ
著者/松川洋酔
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

千年の泉のつくる水ゑくぼ

洋酔俳句に接していると心が自ずと和み、豊かな気分に満ちてくる。日向より日陰、強者より弱者に向ける懇ろな心配りと、物事の真相に迫ろうとする探究心が二重写しになり、句の間口が広くて奥行きが深い。俳諧自在の境地を独自の視座から捉えた個性豊かな好句集である。

棚山波朗
クピドの瞳

【オリジナル句集】
句集/クピドの瞳
著者/岩月優美子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

純粋なクピドの瞳マスカット

岩月優美子さんは知的でスレンダーなイメージの女性。句集を一読して印象に残るのが西洋の絵画、音楽、神話などを素材とした句で、「クピドの瞳はマスカットのようだ」という。日本の神なら黒い瞳なのだろう。エロスはギリシャ神話の愛の神。ラテン語名がクピドで、キューピッドはその英語化。どの句にも作者ならではの視点がある。

高橋将夫
海峡

【イカロス選書】
句集/海峡
著者/塩川雄三
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

初旅の海峡越えて島に来し

先師山口誓子先生逝去後、俳誌「築港」を創刊・主宰して今年でちょうど二十周年になる。その間一号の遅刊・欠号もなく、誓子先生の俳句精神を継承して「即物具象」を厳守し作句してきた。

「あとがき」より
湯殿嶺

【オリジナル句集】
句集/湯殿嶺
著者/阿部月山子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

湯殿嶺湯浴みの神を詣でけり

芭蕉の言った「一生一句」を追い求めているが、迷いながらの作句である。これからも、志を高く掲げて作句に励んでゆきたい。

「あとがき」より
白月

【オリジナル句集】
句集/白月
著者/望月 周
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)

一本の冬木をめがけ夜の明くる

作句を始めて四半世紀になる。人間の二十五年は束の間かもしれない。けれども、句となって残された二十五年の月日を一集にまとめるのは、ずいぶんと骨の折れる作業であった。存外に豊かな「束の間」が思われた。

「あとがき」より