新刊情報 – ページ 155

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水旨き

【平成俳人叢書】
句集/水旨き
著者/守屋光正
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

水旨きこの地に暮らし耕せる

年々歳々、身近な自然と、めぐりくる季節相手の暮らしの中で、生まれて育って、いま生かされているこの地を愛しながら、俳句という宝物に向き合ってゆきたい。

著者
山のもの

【俳句ライブラリー】
句集/山のもの
著者/山浦美代子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)

春立つやこのほろ苦き山のもの

「良い感性の佳句」が沢山あるとの思いを強くしています。「草の花」の一泊吟行会等でも、常に叙景派の力を遺憾なく発揮され、何回も好成績を収めておられます。

名和未知男
踊り下駄

【オリジナル句集】
句集/踊り下駄
著者/浅田百合子
判型/四六判並製/カバー装
価格/1852円(税抜き)

旅支度まづは踊りの下駄手入

センスと意思とに恵まれた、さまざまな可能性を蔵している百合子さんには、時々ドキッとさせられることがあります。百合子さんの句は明るく屈託がなく作品に苦渋のあとがさらさらないのが魅力であります。これから作品がいかようになって行くか強い期待を抱かせてくれる人であります。

古賀雪江
秋扇

【オリジナル句集】
句集/秋扇
著者/野島梅二
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)

風涼し胸に名を持つ園児の輪

幼稚園か保育園を眺めての作。ぼくもときどき何気なく眺めているときがあるが、そういうとき、どの子にも元気に育って欲しいと願っていることに気付くのだが、「胸に名を持つ」はなかなか言えそうで言えない。ここに詩人の眼を持った野島さんがいるのだ。そして何より「風涼し」の「涼し」の季語の働きが素晴らしい。

森 潮
銀河

【オリジナル句集】
句集/銀河
著者/高橋ひさ
判型/四六判並製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)

行廚や俯瞰の湖を霧が消す

行厨(こうちゅう)は、外出用の弁当をいうようだ。「行厨や」と、切字を用いて携帯した昼食の弁当を食している景を出現させ、次いで展望のきく高所から湖を見る。そして霧を移動させるという巧みな正攻法の描写である。俳句に必須な切字の効果が最大限生かされているといえよう。

岡崎光魚
静電気

【オリジナル句集】
句集/静電気
著者/庄子紅子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2400円(税抜き)

昼顔にかすかに走る静電気

静電気は微妙で、一瞬であるが、するどい電流がからだの中を走り抜ける。一秒にも満たない時間だが、その衝撃感は、むしろ恍惚感さえ帯びて身をかけめぐる。庄子紅子俳句は誰もが持っている詩性のような感覚、これを暖かい知性で掘り起して、心を前へと向かせてくれる。

大牧 広