【ベストセラーシリーズ】
句集/花行脚
著者/松尾千代子
判型/四六判上製/カバー装
価格/2476円(税抜き)
生かされて夫と二人の花行脚
この一句が彼女の今の生の全てであろう。杖をつき歩きゆく後ろ姿から、二人が共に生きてきた歳月が桜の花びらとなって見えてくる。「同人」俳誌一千百号『句は人なり』という月斗先生の詩塊を表題とした合同句集の中から、松尾千代子さんの一言を記す。「俳句により生かされている私である。命ある限り俳句を続けたい」
【平成俳人叢書】
句集/門田
著者/寺田達雄
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
百二百門田の宙の赤とんぼ
門田とは、屋敷地の地続きにある田圃のことです。大事な存在である門田は、私を育ててくれた原風景だと思っています。
【ベストセラーシリーズ】
句集/双樹の欅
著者/河野哲也
判型/四六判上製/カバー装
価格/2476円(税抜き)
初蝉の声澄みわたりはろかなり
その年初めての蝉の声を耳にしつつ人生を振り返り、俳句を作り始めてからの日々を顧みているように思われる。今、俳句を続けたことに創造の喜びを感じ、自分にめぐり会うことのできた満足感があったならば、共に慶びたい。
【オリジナル句集】
句集/故郷
著者/山崎辰見
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
水汲みに始まる父の初厨
山崎さんのふるさと俳句は、ただ、題材としてふるさとを詠んでいるというのではなく、そこに山崎さんのふるさとへの思いが、しっかりと詠み込まれているところに特徴がある。
【200句精選】
句集/続朱雀門
著者/坪井澄郎
判型/四六判並製/カバー装
価格/1905円(税抜き)
投光のそれも朧の朱雀門
「イメージする」事が写生俳句の眼目であると思う。言葉の意味通りに間違いなく、テニヲハさえも疎かにせず、イメージしていくと情景が正確に捉えられ、自然と余意余情も解ってくる。
【オリジナル句集】
句集/次の間
著者/小野紗耶子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2500円(税抜き)
次の間も灯して雛祭りかな
本句集には、紗耶子さんが慈しんできた「一期一会」が、思い出の小部屋のような形で収録されている。その小部屋には「一期一会」を懐かしむようなエッセイが掲載されている。これもうれしい。一読、小さな命を慈しむ眼差し、生き物への畏敬の心が伝わってくる。じっくりと句を味わっている内に「作者は、光と影に敏感な方だな」と気づく。