【オリジナル句集】
句集/杖一本
著者/下田千里
判型/四六判上製/カバー装
価格/私家版円(税抜き)
悴みて杖一本に身を托す
俳句は十七音の有季定型の短詩で、自然、人間の生活などを一句に全てを詠みとることはできないが、自然と人間との関わり合いを一句一句詠みつづけ、その累積の中に、そのうえ齢を重ねることにより、作者の心情や人物像が浮かび上がってくる。千里さんの句集『杖一本』を詠み終えて私はその想いを深くした。
【俳句ライブラリー】
句集/青葉木菟
著者/細井紫幸
判型/四六判並製/カバー装
価格/2095円(税抜き)
山の端の太白星や青葉木菟
俳人には「人事句」が得意な人、「叙景・自然詠」が得意な人がいます。紫幸さんは、どちらかと言えば「人事句派」ですが、自然詠にも良い句が多く、バランスのとれた俳人と言えましょう。しかも自然を詠まれても、自分の行動などを詠み込まれることが多く、ご自分に引き付けた自然詠がお得意です。
【オリジナル句集】
句集/オパール世代
著者/宇佐見輝子
判型/四六判並製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
たくさんの瞳だ賢治忌の葡萄
活動的な高齢者を意味するオパール世代のオパールは、奇しくも十月の誕生石である鉱石のオパールに通ずる。半透明な原石の中を多彩なガラス光沢が流れる。そんなオパールの魅力は、モダンでお洒落な輝子さんのライフスタイルと詩情豊かな輝子さんの句風に重なる。 /span>
【オリジナル句集】
句集/百歳句集
著者/辻 りん
判型/四六判上製/カバー装
価格/2667円(税抜き)
薔薇一輪やめたはずなる句帖出し
今年、りんさんは満で百歳をむかえた。「俳句はもうできないわ」といいながら、次に発表するときは、俳号を「辻りんにするわ」と、また俳号を変えたのである。
【オリジナル句集】
句集/某氏の書斎
著者/本郷公子・本郷義武
判型/四六判上製/カバー装
価格/2700円(税抜き)
丸窓の某氏の書斎みむらさき
愛する夫君が使っていた書斎ではないだろうか?普遍性を保つために敢えて「某氏」と置いたものに違いない。季語「みむらさき」に源氏物語をイメージし短歌の世界を引き出した。
【ベストセラーシリーズ】
句集/初穂
著者/寺田記代
判型/四六判上製/カバー装
価格/2476円(税抜き)
開け放ち仕事始の米搗けり
寺田家は日本人の食生活には欠かせないお米屋さんである。記代さんは夫の片腕として長年働き、豊かな自然の中で俳句も育まれたと言っていい。「雉」俳句の基本は、即物具象と写生である。記代俳句は、この俳句作法を実直に守り、家族のこと、家業のこと、そして自然や行事を詠み上げている。