●毎月25日発売
●A5判  ●定価1,200円

○ 月刊 俳句界 2015年10月号 ○
特   集
小説を味わう、俳句を味わう
太宰治「桜桃」、夢野久作「きのこ会議」、小泉八雲「停車場にて」
特 集 2
作家、俳人のおすすめ―この秋飲みたい酒
森村誠一、椎名誠、冨士眞奈美、吉田類、茨木和夫 他
充実の連載陣!
「牡丹と怒濤ー加藤楸邨伝」石寒太、俳句の「読み」を読むー岸本尚毅、他
特別作品21句競詠
岡田史乃
俳句界NOW
柏原眠雨
甘口でコンニチハ!
古今亭菊之丞(落語家)
魅惑の俳人 84
藤田湘子
amazonでもご購入いただけます→

【下の各画像をクリックしますと、今月の各コーナーの授賞作品がご覧いただけます。】

俳句ボクシング・今月のチャンピオン
俳句ボクシング・今月のチャンピオン
船大工船の真下の三尺寝
鹿児島 内藤美づ枝
俳句ボクシング・今月のチャンピオン
雑踏へロック噴きだす熱帯夜
埼玉 諏訪一郎
俳句ボクシング・今月のチャンピオン
水音の中に生れし蛍かな
山形 森谷一芳
俳句ボクシング・今月のチャンピオン
モンブランマロングラッセ栗の花
長野 岩本隆子
雑詠
雑詠-有馬朗人・選
箱庭に池までありてベンチまで
東京 小澤芙美子
箱庭は夢があって楽しい。この句の箱庭には池があり、その周りはベンチが二つ三つ置いてあるのである。箱庭の持ち主は、そのベンチに座って池を見るような気持で、箱庭を楽しんでいるのであろう。そのような箱庭を写生した俳句も明るく楽しいものである。
平曲に高鳴る弦や沙羅の花
兵庫 内田あさ子
平曲とは、平家琵琶の事である。平家の栄枯盛衰を琵琶に合わせて語る。その底に無常が流れる。クライマックスで高く弦を鳴らした時、沙羅の花が散るのであった。平家物語の初めの言葉「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」に響き合う所が佳い。
寺多き湖族の郷や松の花
滋賀 山本絹代
琵琶湖の南西岸の堅田の辺りであろう。湖上には浮御堂がある。その一帯は寺が沢山あり、湖で働く人が多い。古来芭蕉を始め文人墨客が愛でた地である。この句は「松の花」という地味な花に注目したところが佳い。松尾芭蕉の句〈辛崎の松は花より朧にて〉も思い浮んでくる。
雑詠-稲畑廣太郎・選
蜘蛛の囲を明らかにして雨上る
北海道 髙畠テル子
雨上りの景色は、木々などに水滴が無数につき、太陽に照らされて瑞々しく光り輝いている。 「蜘蛛の囲」もその一本一本に水滴がついており、美しく光を放っているのである。確かに「蜘蛛の囲」の役目を考えると少し不味いのかも知れないが、美しさに着目したところが詩的である。
炎天や人は小さき影つれて
佐賀 八田淳子
炎天下では、夏の太陽が真上から照りつけて、あらゆるものの影が小さくなって、それだけでも暑苦しく感じるものである。人の歩いている姿をこの句から想像するが、影の見た目の小ささだけではなく、暑さに打ちのめされて萎縮しているような心の姿も感じることが出来る。
穀象の眼に昭和ひきもどす
香川 大野領子
最近は防虫の技術も発達して、穀象が米を食べる被害というのは少なくなったようだが、筆者が子供の頃の家庭は毎日が穀象との戦いであったように記憶している。もちろん穀象は絶滅したわけではなく、ひょんなことから被害に遭われたのだろう、忌々しさと懐かしさが感じられる。
雑詠-茨木和生・選
虫愛づる姫ならずとも蝶の羽化
徳島 岡本佳代子
『堤中納言物語』は平安時代末期には成立していた、十篇の短編と一つの断章とからなる物語だが、なかでも「虫愛づる姫君」はよく読まれている。私は昆虫を愛でる姫君ではないがと名乗り出て、それでも蝶の羽化の一部始終を見ることは何よりも好き、と詠んでいてかわいらしい。
名子の墓にも早苗饗の餠供ふ
愛媛 境 公二
かつて庄屋だった家に奉公して、農作業にも従事していたのが名子である。心豊かな篤農家だ った違いないと思われるのは、そんな名子の死も丁寧に弔っている。その祖先の教えを守って、 今も早苗饗の餅を名子の墓に供えている。心温まる早苗饗の慣習の残っていることに感動した。
亡き妻をうつかり呼んで昼寝覚
秋田 宮本秀峰
仲の良い夫婦だったのだが、奥さんは先に亡くなってしまった。庭仕事をしていて疲れての昼寝、妻の好きだった花の手入れをしていたことでも思って寝てしまったのだろうか。よく寝たと思って「かあちゃん」と声をかけてしまって、また呼んだねとひとりごちてはにかんでいる。
雑詠-大串章・選
里山の湧き水蛍よみがへる
長野 岩本隆子
里山の湧き水が川となり流れてゆく。その川に蛍がよみがえってきた。蛍は川蜷を主食として水のきれいな川に棲む。蛍がよみがえってきたのは、川がきれいになったからに違いない。そこには、廃棄物の処理や塵芥の除去など、里人たちの弛まぬ努力があったのである。
復興を遂げし故郷の祭笛
茨城 野口英二
二〇一一年三月に発生した東日本大震災による被害は計り知れない。作者の住む茨城県も、家屋損壊は福島県・宮城県に次いで多く、人的被害も七百人を超えたという。多くの困難を克服して故郷が復興し、祭を迎えることができたのは嬉しい。祭笛の音が殊のほか心に沁みる。
捕虫網一本吾子の旅支度
沖縄 前田千文
旅に出るのは楽しいが準備が大変である。服装はどうするか何を携えていくか、忘れ物はない かなどあれこれ気を使う。ところが、「吾子の旅支度」は「捕虫網一本」でこと足りる。捕虫網 さえ忘れなければそれでよいのだ。昆虫採集を楽しみに旅に出かける子供の顔が浮かんでくる。
雑詠-角川春樹・選
ものを言ふ漢となりし糸瓜かな
埼玉 関根道豊
糸瓜は、その形状も手伝って、ユーモラスで滑稽な題材として俳句では詠まれてきた。掲句で は、「漢」という措辞から、成長して頼もしくなった男性像が浮かび上がる。しかし、糸瓜との 取合せにより、まだまだ伸びしろのある好ましい青年像へと転じている。
風青し牛舎の壁に種付日
青森 田端千鼓
青葉のころに吹きわたる清爽な、やや強い風を青嵐といい、「風青し」はその傍題である。掲 句は、一読して風土性をつよく感じさせられた。取合せが効いており、牧牛の生命と宿命の両面 を捉えている。
洗はれて母まつさらな薔薇となる
大分 金澤諒和
作者の感覚的な部分が色濃く出ている作品である。母親の健康状態や体調などが思われるが、 「まつさらな薔薇」として受け入れて向き合う姿には、母と子の愛情のつよさが表れている。
雑詠-岸本マチ子・選
夕焼濃し明日も働く鍬洗ふ
大阪 中村一志
大夕焼の中、黙々と明日に備え働く、大事な道具を洗っている人の顔が浮ぶ。わたしの無口な伯父もそうだった。鋤も鍬も、道具は大切な相棒だからと丁寧に丁寧に洗うその姿を、今も尊いなあと思い出している。
万緑に列車溶けゆく仙山線
山形 森谷一芳
「仙山線」という名前が入っているのがいい。おおい被さる万緑の中、新幹線などでない小さな列車が、ガタゴトと溶けこむ様に消えてゆく。まさにメルヘンであり、郷愁をそそる。乗ってみたいと思う。
青嵐六方を踏む村歌舞伎
長崎 田上喜和
「村歌舞伎」というのが、珍しいし、素晴しい。「青嵐」といってもそんなに大事なものでは ない。芝居がやれる程度の風の中、六方を踏んで見得を切る。どんなに気持の良い事か。青嵐が 実に効いている。
雑詠-坂口緑志・選
朝顔市波郷の紺のありぬべし
東京 中村わさび
東京入谷の鬼子母神で毎年七月六日から八日まで開かれる朝顔市。作者が買い求めたいのは、 石田波郷が〈朝顔の紺の彼方の月日かな〉と詠んだ紺の朝顔。思い描いている「波郷の紺の朝顔」 があって欲しい、いやきっとあるに違いないと、確信に似た思いで朝顔を求める作者である。
薔薇紅し三島は四十五で逝けり
茨城 國分貴博
小説『仮面の告白』『金閣寺』などで知られる三島由紀夫は、一九七〇年東京都市ヶ谷の自衛 隊に乱入し、割腹自殺を遂げた。四十五歳であった。真紅の薔薇を見るにつけ、国を憂えて早逝 した稀有な作家三島由紀夫のことを思い出すのであろう。
頰杖の面差しを追ふ桜桃忌
愛媛 堀本芳子
太宰治は一九四八年六月十三日、玉川上水で情死をしている。三鷹の禅林寺の墓前では、遺体が発見され、また誕生日でもあった六月十九日に桜桃忌が営まれている。世の苦労を一身に背負っているかのような、左手で頰杖をついた太宰の写真を思い起こしている。
雑詠-佐藤麻績・選
裸婦像の二の腕勁し泰山木
愛知 桑原規之
裸婦像がどの様なポーズであるのかは述べられていない。しかし「二の腕勁し」と作者には伝わっている。裸婦像の理想はどの様なものか知るよしもないが目の前の像の二の腕を「勁し」と訴えるには堂々と力強い像なのだろう。泰山木の花を取合せたところに作者の納得があるようだ。
どう見ても気難しげな金魚売り
三重 森田敏昭
生きものを扱う金魚売り。勿論商売をしているのだが、根っからの性情として、お客に対してさえ気難しさが伝わってしまう。金魚については心入れが強いのだろう。見るからに気難しい様子で細やかに金魚を掬ってくれる。金魚と気難しい男。関心を向けるに価する光景で愉しい句材。
対岸の磨崖仏へと夏の蝶
大阪 吉田喬
磨崖仏といえば近鉄室生口大野駅で下車し大野寺へ向かう時に見た印象が強い。他にも国東半島や各地での出会いはあるが、年を経た菩薩立像を離れた所から眺めると周囲の景と相俟って佇ち尽した事を思い出す。そこへ夏蝶が行くとは自分の気持を代弁していると言ってもよさそうだ。
雑詠-高野ムツオ・選
あの世より戻りし妻の眼の涼し
福岡 神谷大河
盆棚を前にしての句と受け止めた。迎え火を焚き、香を焚き、それから手を合わせたとき、亡くなった妻の顔が自然と目に浮かんだのである。それは生前と同じく涼やかで澄んだ黒眼であった。哀惜の思い深い。
妻の居るごとく胡坐や渋団扇
神奈川 瀧島正次
妻を亡くして間もないのであろう。厨にまだ妻が居る気になって、うっかり胡坐をかいてくつろいだ。しかし、独り身になった自分には夕餉の支度を始め、やるべきことはまだまだある。そう気づいた寂しさが「渋団扇」に込められている。
父の忌に少し遅れて赤とんぼ
佐賀 池田小楠
父の忌を修して数日経った頃、再び墓参をしたのであろう。すると前には見えなかった赤とんぼが墓に止まっていたのである。いつの日か父と戯れた赤とんぼに見えたのだ。たぶん、父の回向に来たのに違いない。
雑詠-辻桃子・選
先んじて竹騒ぎ立つ梅雨入かな
京都 前川おとじ
「先んじて」は梅雨入りに先んじてということ。梅雨入りの前には迎え梅雨とか走り梅雨と言われる梅雨めいた天候になることがある。その後晴れが続く場合もあれば、そのまま梅雨に入ることもある。この句では竹が騒ぎ立つ風に、梅雨入りの前触れを感じ取っている。感覚の鋭い句。
住み古りてなほ知らぬ道濃紫陽花
鹿児島 米原淑子
「住み古りて」というのだから十年や十五年ではない。この町に移ってきた頃は近所の家並みも道も路地も何もかも新鮮でよく散歩した。このほど近くを歩いてみると濃紫陽花の咲く、知らない道があった。今まで見逃していた道だった。句の後ろに何十年という時間が積もっている。
玉葱の畑や玉葱小屋囲み
大阪 吉田喬
淡路島の玉葱畑であろう。収穫した玉葱を吊るして乾燥させるための小屋が玉葱小屋。何段に もびっしりと吊るされる。玉葱畑はその玉葱小屋を囲んでいる。まるで玉葱の大軍が玉葱小屋に 迫るようだ。単純で野太い句柄がよい。原句には切れがなかったが、「や」の切れを入れたい。
雑詠-夏石番矢・選
生きるとは頰に無窮の岩清水
兵庫 子伯
だいたいは通俗的で浅い人生訓が投句には多いが、この句は不思議な格言となっている。「岩 清水」の実体が涙か汗かなどと勘繰るのは意味がない。選者も説明しがたいけれども、生きるこ との苦痛とそれに伴う喜びが、この俳句で現代語として美しく表現できている。他の二句は凡作。
火噴く島われはなくわれわれのあり
鹿児島 宏洲 弘
「われ」のないのは、日本人および日本語。文章で「私」「僕」を多用すると、とんでもない 悪文になる。この句の場合、噴火と地震が宿命的に起きる島で、個人の無力さが露呈し、強制的 集団行動が優先する事態を端的に詠んでいる。しかしその「われわれ」も脆弱。無季の秀句。
つはものの歌万緑の底ひより
熊本 利光釈郎
この「つはもの」は戦死者に違いない。芭蕉の名句「夏草や」も連想される。万緑には、底知れぬ闇が口を開き、その深みから戦死者の悲しみの歌が聞こえてくるのだろう。戦死者は、第二次世界大戦とは限らず、さまざまな時代のそれだろう。
雑詠-西池冬扇・選
勝越しの肩にふはりと藍浴衣
東京 矢作十志夫
「勝越しの肩」は勝越し力士の意気揚々とした引き上げ姿を想像させるに十分。そこへ付け人の力士がふわりと藍染めの浴衣をきせかけるというイメージも鮮明。すんなりとした気持の良い体言止め文体。加えて上五で切れさせないで一句にしあげたところにセンスの良さを感じる。
日盛や男の腰の鍵の束
徳島 蔵本芙美子
「腰の鍵の束」をうまく映像に使ったのはスピルバーグの『ET』(うろ覚えだが『未知との 遭遇』でも)だが、鍵束は欧米人には象徴性の高い小道具であるようだ。この句は典型的な二句 一章、「上五『や』切れ+体言止め」の構造。「日盛」に鍵束の音が聞こえ暑そうである。
新しき白靴とんと地を叩く
愛媛 松田かをり
日常の動作をすなおに写生して、さわやかな季節感と少し浮き立つような心の躍動感を表した。この句は物と動作の組合せで一句に仕上げた構造であり、それでいて、説明的な、あるいは煩雑な句にならなかったのは「とんと」というオノマトペの使い方が成功しているからである。
雑詠-原 和子・選
忌の色に染まる夕日や慰霊の日
沖縄 安井千佳子
太平洋戦争末期、沖縄本島とその周辺で行われた日米両軍の激戦は、六月二十三日、住民十数万を巻き込んで終結した。その怒りと哀しみは戦後七十年を迎えた今日も決して消え去ることはない。作者は沖縄県人。忌日には、苛酷な沖縄の状況の中で、その思いが夕日の色に極まった。
声継ぎて花野の人を呼びにけり
福岡 浅川走帆
〈秋萩の花野のすすき穂には出でず〉など『万葉集』の時代から詠み継がれてきた花野は、移りゆく季節の風と共に秋の草花の咲く野の広がりをいうが、明るさの中にさびしさも漂い、うたごころを誘う。上五の「声継ぎて」には、快い小間合があり、この季語の風趣を伝えて余り有る。
影連れて京都盆地の暑さかな
東京 曽根新五郎
京都の暑さは訪れたものをたじろがせ、半端ではない。七月十七日から始まる山鉾の巡行で賑わう祇園祭も暑さの中で行われる。祭の折に限ったことではないが、作者は今更にその暑さに身を置いているのであろう。この句の面白さは自分のみならず、その影も連れ歩いているところ。
雑詠-保坂リエ・選
手塩とは愛の結晶薔薇咲けり
東京 藤田敏子
「手塩」とはよく聞く言葉で、よく使う言葉でもありながら、掲句のように上五音に「手塩と は」等と言われると一寸戸惑う。「手塩」とは、手ずから世話をすること。誠に「愛の結晶」此 の上ない薔薇を眺め、お幸せな日々を送っている作者。一寸した表現の工夫、見習いたい。
梅雨晴間何処かに匂ふ実母散
東京 牛込君江
「実母散」は産前産後の妙薬と言われ、今尚、薬局に行けば手に入る。私は今も、身体のどこかで実母散の匂いを覚えている。作者もまた降り続いた雨がやっと晴れた日中、何処からともなく実母散が匂って来たという。何とも懐かしい。実母散でなければならない「梅雨晴間」の一句。
目高の子目だけ大きく何を見る
神奈川 小池桃代
俗に「目高も魚の内」とまで言われる程小さな魚で体長は約三センチ。大分前だが浅草の夜店 で見たことがある。歳時記によると全国で三千種にのぼる異名があるという。作者は何処でご覧 になったのであろうか。「目だけ大きく」、実に目高の一番の特徴をとらえた。それがよかった。
雑詠-宮坂静生・選
風船を手放す風を待ちにけり
北海道 三泊みなと
風船に思いを託して放つ。時節からいうと「戦争をなくせ」とか「憲法九条を護れ」などの短 冊でもつけたものか。空高く飛んでゆくようにいい風を待つという。「手放す」がいい。必ずし も風船は手放すものではなく、祭で買ってもらった風船など、大事に飛ばないように持っている。
山椒魚星生みさうなその眼
埼玉 諏訪一郎
山椒魚の眼はその体のごつさに比べて可愛い。「星生みさうな」の想像が楽しい。誰もそんなことは思わないが、いわれてみると、そんなこともありそうな気がする。それが詩人の役割。言葉を生みだす大事な働きだ。平凡でなく意外性があるのがいい。奇想天外でもなく、実がある。
すぎたるはががんぼの脚日が暮れる
北海道 中 悦子
「すぎたる」とは多すぎるということ。ががんぼに聞いてみないと分からないが無駄な脚がありそうな気がする。ががんぼにしてみれば神様が創ってくださったもの。余分なお世話だといいたいところであろう。余分なお世話を言う点が俳句のおもしろさなのでまあ勝手にいわせて貰う。
兼題
今月の兼題…【田】
兼題-大高霧海・選
八月ぞ小細工はよせ論尽せ
大分 近藤七代
細腕の母の戦時や稲子捕る
新潟 白石美千雄
終戦日瘦せ細りたる疎開児ら
岡山 小路広史
兼題-田島和生・選
新樹光指の織りなす竹細工
千葉 服部正美
琉金の細かな動き見て飽かず
千葉 三木星音子
迷ひ込む島の細道貝風鈴
東京 関根瑶華
兼題-田中陽・選
蚊の声の細く鋭き敗戦忌
広島 別祖満雄
かなかなの鳴き細りつつ通夜となる
鹿児島 内藤美づ枝
夏の夜の窓を細めてモダンジャズ
東京 東 和郎
兼題-名和未知男・選
平家村へ行く道細し落し文
北大阪 木村良昭
富士行者頤細く戻りけり
神奈川 長浜よしこ
白南風や亜細亜は一つ天心碑
神奈川 浅見咲香衣
兼題-能村研三・選
蛍狩か細き道であればこそ
神奈川 大矢恒彦
包丁の鋭利細かな鰺なめろ
東京 田中靖人
蜘蛛の糸細さゆゑなる強さかな
山口 笠ののか
兼題-森 潮・選
細君は死語か向日葵きそひ咲く
京都 塩谷一雄
美人画の皆目の細き団扇かな
長崎 中野省蔵
街薄暑どのマネキンも細面
岐阜 大野德次郎
兼題-山下美典・選
生身魂些細なことにこだわらず
静岡 山㟢明子
細心の注意の中の蟻地獄
熊本 石橋みどり
甚平や嚙らる脛の瘦せ細る
福岡 金子正次

2017年| 6月5月4月3月2月1月
2016年| 12月11月10月9月8月7月6月5月4月3月2月| 1月
2015年| 12月11月10月9月8月7月6月5月4月3月2月1月
2014年| 12月11月10月9月8月7月6月5月4月3月2月1月
2013年| 12月11月10月9月8月7月6月5月4月3月2月1月
2012年| 12月11月10月9月8月7月6月5月4月3月2月1月
2011年| 12月11月10月9月8月7月6月5月4月3月2月1月
2010年| 12月11月10月9月8月7月6月
定期購読のご案内
・毎月25日発売
・A5判
・定価1,200円(税込)
半年間 6,500円(700円お得)
1年間 12,500円(1,900円お得)
2年間 24,000円(4,800円お得)
定期購読は送料サービス

※定期購読割引は、直接小社にお申し込み戴いたお客様に限り、適用されます。その際、ホームページでお知りになった事をお伝えください。

※購読期間中に特別価格号が出た場合、 差額は当社で負担致します

・ご質問やご不明な点がございましたら、フリーダイヤル  0120-819-575、または、お問い合わせフォームからお問い合わせ下さい。