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荒金久平句集『炭塵』


弊社出版の荒金久平さんの句集『炭塵』が、朝日新聞に掲載されました。

『炭塵』は、40年近く勤めた炭鉱を詠んだ句集で、約30年ぶりに弊社出版で改訂復刻となりました。明治日本の産業革命遺産として、炭鉱跡がユネスコ世界文化遺産への登録を目指す動きもあり、句集への注目度も高まりました。

初御空吾は天下の炭坑夫
初風呂の炭塵にごり目出度さよ
爆発に父失ひて手毬つく
坑内(しき)蜘蛛の抱く太鼓の煤けたる
硬山の空美しき花火かな
月今宵三番方に出てゆかん
秋風や離山のいとも小さき荷
冬海や三池炭鉱横たわる
炭車押す不知火燃ゆる海の底
除夜の鐘鳴る頃ならん炭車押す

新書判ですので鞄に入れておけます。文學の森でも若干在庫がございますので、ご入用の方はお知らせ願います。(Web/映像担当)

 

※ご注文は、こちらより、お待ち致しております。

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中山香代子句集『彩の糸』


フランス製本の書籍になります。中山香代子さんは、呉服屋さんから仕立てを頼まれ、裁縫の教室を開かれるほどの方です。「方円」の主宰中戸川朝人は、中山さんの義兄にあたり、「方円」の創刊号と、使い古された歳時記を渡されたそうです。そのときに、「季節の言葉の出会いが、眠っていた私の感性を呼び覚ましてくれた」と著者あとがきにありました。

ローリエの香のある厨青嵐

縫初めのさがして馴染むさ彩の糸

タクシーにこぼる修那羅のゐのこづち

姫糊に亡母の教へや雁渡し

今日の根尽きるまで縫ふ菊明り

かりがねや分水嶺を今過ぐる

良縁と思うて帰る青田風

“ある吟行で「観光旅行をしていては駄目だ」と言われました。それからは、努めて眼前の自然をゆっくり時間を掛けて観察するように心掛けました。その甲斐あって、自然の方から近寄って来て「良く見て下さい」「聞こえますか」「感じますか」と囁いてくれる様になりました”と、著者のあとがきにありました。自然からの声が聞こえるようになることは、様々な俳人の先生が大切にされていることですね。(Web/映像担当)

※お問い合わせ、お申し込みは、こちらよりお願い致します。
※フリーダイヤル:0120-819-575

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海野弘子句集『FLOWER』


海野弘子さんは、飯田深雪氏にアートフラワーを学び、花を作られてきました。口絵にある花はすべて、海野さんご自身の作品だそうです。海野さんは以前、「握手 」に在籍されていて、「握手」終刊後、長嶺千晶主宰の「晶」に入られ、作句に打ち込まれてきました。

「作品は生みつづけなければならない。

此世に避け得られない死といふものが存在し、抑へ得られない愛といふものが存在するが故にー中村草田男」

「晶」に入られて、海野さんは、この中村草田男の言葉に動かされたそうです。

秋風やわれに貝殻骨ふたつ

聖水に合掌を解く冬の蝶

狼ほろぶ薔薇色の舌をもて

雛納むるやうに棺へ母をさむ

ブーケ作る指に春色纏ひゐて

笛方の貌なき夜のさくらかな

四六判の並製カバー装になります。美しい花の装丁とピンク色の帯に力があります。(Web/映像担当)

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久保節子句集『行雲流水<三>』


久保節子さんは、昭和4年生まれ。倉田紘文主宰の「蕗」に所属されていました。句集はこれまで、『行雲流水』『行雲流水<二>』とお出しになってきました。この度、弊社企画出版部の徳永がサポートし、平成24年から平成26年までの「三年日記」より俳句をまとめられ、句集となりました。

“優しく限りない愛情で私を育んでくれた父と母、人生を共に歩み今も私を支え続けてくれる亡き夫、そして、私の人生のすべてである息子・洋一郎。この句集にあるのは、こうしてたくさんの愛に包まれて今日の私があることへの、心からの感謝の気持ちです。”と、著者あとがきにあります。

まだ人生の輝いてゐる夏帽子

一病に慣れ屠蘇祝ふ八十路越え

初参り願ふは優しさと強さ

今日の日は一期一会とあたたかし

流氷のせせらぎ光りのどかなり

朧夜や夢と知りつつ夫と歩む

玖珠川にいどむ夏蝶飛び立てり

足らざるは足らざるままに山法師

母よりも長寿となりぬ豆の飯

秋更けて人を偲べる夜もあり

四六判上製本函入りです。青空に薄くかかった白い雲の函の装丁が、さわやかで清楚な句集となりました。(Web/映像担当)

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