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渡辺節子句集『蝶の昼』


花冷や弥勒菩薩の細き指

渡辺節子さんの句集「蝶の昼」のご紹介です。蝶の羽根が表紙にほどこされ、句集名の「蝶」と「昼」が銀文字です。角度を変えてみると、カバーに粒子状の光がほどこされていることが分かります。カバーを取ると紺の布地の装丁に表紙には立体文字で、背表紙は銀文字で「蝶の昼」とあります。

句集『蝶の昼』は、西日本新聞でも紹介されていました。
http://www.nishinippon.co.jp/nlp/book_kyushu/article/114096

渡辺節子さんは結社「蕗」(2014年4月号にて終刊)の方で、多くの大会で入賞されています。掲句には「花冷は桜のころの時期の寒さ。弥勒菩薩の細い指が愛に満ちた姿をしている。そこにこの句の趣がある」という故倉田紘文先生の句評があります。それでは、著者の他の句をご紹介します。

星飛んで阿蘇に子牛の産まれけり
天上は一枚の紺蕎麦の花
空よりも海の明るき菊日和

台風の被害が心配ですが皆様、よい日をお過ごし下さい。(Web/映像担当)

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畠梅乃句集『血脈』


凍土や忍耐強き汝が血脈

今回、ご紹介する書籍は、句集『血脈』になります。装丁画には、血脈ととれる図柄があり赤みが、ところどころ黄色や青色になったりしています。この色の揺れが、凍土の過酷さとそれに耐える血脈なのかもしれません。装丁紙には、和紙のざらつきがあり、手に取ると素材のぬくもりを感じます。カバーを取りますと、光沢のある淡香色(肌色、淡いオレンジ)の表紙が現れます。

掲句は、著者の夫の曾祖父が妻と子を連れ北海道へ移住し、極寒の中で知人友人もいない生活を著者が思い、詠まれたのだそうです。長島衣伊子主宰(結社「朴の花」)の帯文によると、著者は俳句を本格的に始められて3年しか経っていないそうです。句集を上梓することは句歴に関わりなく、人それぞれのタイミングでよいのです。

主宰と著者のは、3年前の春にお会いしたということですので、東日本大震災の直後ということになります。俳句は、自然へ向かう気持ちの置き方、平静さを保つことに役立つのでは、と個人的には感じています。俳句をされなくても、ひとりでも多くの方が俳句を理解されると嬉しいですね。(Web/映像担当)

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会田仁子句集『風の中より』


萩白し風の中より切つて来し

結社「未央」の選者であられる会田仁子句集『風の中より』をご紹介します。

掲句にある風を実際に見たとしたら、この装丁にあるようなものかもしれないと想像されます。紙カバーを取りますと、水色の布地の装丁に銀色文字で、「風の中より」がアルファベットで表記されています。

稲畑汀子先生が序文を書かれています。古賀しぐれ「未央」主宰のあとがきによると、会田仁子さんは、ファッションセンスが抜群とのこと。亡くなられたご主人は、多趣味な方で七宝焼きの作家でもあり、ブローチ、や指輪も作られていたそうです。

思ひ出の一つ一つに落花舞ふ
天上へ捧ぐ紫桐の花
今の季節ではないですが、ご主人を詠まれたのでしょうか。
それでは皆様、よい週末をお迎えください。(Web/映像担当)

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